〒141-0021 東京都品川区上大崎2-17-2 JR目黒グリーンビル2F
03-6431-8012
ページトップ

帯状疱疹と全身の痛み|腰痛、肩こり、五十肩など痛みの治療なら品川区目黒の「塩谷ペインクリニック」|

帯状疱疹と帯状疱疹後神経痛

帯状疱疹に関連する痛みは、発症~3か月以内を「急性期痛・亜急性期痛」とし、3か月以降を「帯状疱疹後神経痛」とに分けて扱います。帯状疱疹後神経痛に移行した場合は、その後、慢性的に痛みが残ってしまうことがあり、中には10年以上も痛みにお困りの患者さんもいます。帯状疱疹後神経痛に移行しやすい方の特徴として、高齢発症・女性・免疫抑制状態の方・急性期の痛みや皮疹が強い方が挙げられます。帯状疱疹後神経痛への移行を予防する目的で、帯状疱疹の発症早期からの積極的な疼痛コントロールを行うことが重要です。

疾患の概念

帯状疱疹は幼少期に罹患した水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)の再活性化により生じる疾患です。再活性化したウイルスは、脊髄神経や三叉神経の炎症を引き起こし、神経を障害します。神経障害が軽度あれば痛みも軽いですが、神経障害が重篤であれば痛みやしびれが長引きます。これが帯状疱疹後神経痛です。

好発部位

帯状疱疹は体の至るところに片側性に発症します。中でも神経別では胸神経に最も多く発症します。デルマトーム(皮膚分節)に沿って、体幹に帯状に皮疹と痛みが生じます。その他、腰臀部、陰部、頚部、顔面にも発症します。デルマトームに関係なく体全体に出現する「汎発性帯状疱疹」は稀です。

診断

1.症候

デルマトーム(皮膚分節)に沿った帯状の疱疹と、同一部位の神経痛が出現します。痛みと皮疹の発生は数日ずれることもあり、診断が遅れることもあります。時に痛みのみで、皮疹が生じないことがあり(zoster sine herpete)、血清学的な検査が診断の決め手になることもあります。再発は稀ですが、数回繰り返すケースもあります。2回目の罹患は一般に症状が軽度である傾向です。帯状疱疹は皮膚症状のみに注意を向けがちですが、皮膚症状は自然の経過で治癒します。もっとも厄介なのが疼痛です。疼痛は急性期と慢性期では性質が変わります。急性期の痛みは表面的なヒリヒリ、びりびりする痛みで、持続痛と発作痛が混在します。この時期は痛みが強く夜間痛もしばしば見られます。一方、慢性期の帯状疱疹後神経痛では、衣服が擦れたり風があたるだけでも痛いアロディニアと呼ばれる症状や、痛覚過敏があり表面的なじりじりする痛みと締め付けられるような感じが特徴です。何かに注意が集中しているときは痛みを感じないということも特徴です。

2.帯状疱疹の随伴症状

帯状疱疹の随伴症状として、運動神経障害、中枢神経障害、眼合併症が生じることがあります。上肢や下肢の帯状疱疹では、四肢の運動神経障害による一過性の筋力低下が生じますが、3~6か月でほぼ正常に回復します。仙骨神経罹患では括約筋の麻痺による尿閉や便秘が起こります。稀ですが、髄膜炎、髄膜脳炎、脊髄炎が生じ、中枢神経障害につながることもあります。三叉神経の帯状疱疹では、ウイルスが三叉神経を介して角膜に感染し、角膜炎を引き起こすことがあるため、眼科受診をお勧めしています。

3.鑑別診断

単純性疱疹、虫刺され、症候性肋間神経痛などとの鑑別が必要です。疼痛に関しては、脊椎疾患(圧迫骨折・脊椎転移・脊柱管狭窄)でも同様に帯状の神経痛を生じることがあり、注意が必要です。

治療

帯状疱疹の発症早期よりの積極的な疼痛コントロールを行い、帯状疱疹後神経痛への移行を防止することが大切です。

1.帯状疱疹の神経ブロック療法

急性期の神経ブロックは、硬膜外ブロックや神経根ブロックなどを組み合わせて行います。頚部や上肢、三叉神経の帯状疱疹では、星状神経節ブロックを行います。神経ブロックは血流改善効果があり、傷んだ神経への血流を促し回復を早める効果も期待できます。発症後3か月は週2、3回で繰り返し行います。

2.帯状疱疹後神経痛の神経ブロック療法

発症後3か月を過ぎた帯状疱疹後神経痛に対しては、罹患部位に応じて硬膜外ブロック、神経根ブロック、星状神経節ブロックを行いますが、急性期の帯状疱疹と比較して頻回の治療は必要ありません。発症後3か月を過ぎた神経痛の治療の間隔は、痛みの程度によりますが、週1回~月1、2回が妥当です。治療の効果が長く持続するようパルス高周波法を行うこともあります。

3.薬物療法

①抗ウイルス薬
皮疹が出て3~5日以内に投与することが望ましいです。バラシクロビル(バルトレックス、1日3回)、ファムシクロビル(ファムビル、1日3回)、アメナメビル(アメナリーフ、1日1回)などの種類があります。高齢者や腎機能低下がある方にはアメナメビルが適しています。

②プレガバリン(リリカ)・ミロガバリン(タリージェ)
帯状疱疹・帯状疱疹後神経痛の神経障害性疼痛に対して第一選択になります。すぐに効果がでる薬ではなく、効果がでるまで数日~1週間程度の時間がかかるので、効かないからといって自己判断で中止せず服用し続けることをお勧めします。飲み始めてしばらくは、めまいや眠気などの副作用が出やすい薬剤のため、用量調整は医師と相談のうえ慎重に行うことが大切です。

③SNRI(デュロキセチン)・三環系抗うつ薬
抗うつ薬は古くから神経痛の軽減に有効とされ、帯状疱疹後神経痛にも使用されてきた薬剤です。眠気、ふらつき、抗コリン作用(のどの渇き)などの副作用があるために高齢の方では使いにくいです。治療効果は投与開始後2週間程度ででてきますので、大きな副作用がなければ継続をお勧めしています。近年では、SNRIのほうが抗コリン作用などの副作用が弱く、三環系抗うつ薬に代わって選択されています。

④トラマドール
トラマドール製剤は、トラムセット(1日2~4回)、ツートラム(1日2回)、ワントラム(1日1回)などの種類があります。帯状疱疹の痛みや帯状疱疹後神経痛に対してよく使用されますが、便秘や吐き気の副作用があり、吐き気止めや便秘薬との併用をお勧めしています。

4.帯状疱疹ワクチン

帯状疱疹後神経痛は、高齢者での罹患率が高く、痛みのために生活の質が著しく低下するため、帯状疱疹の予防を目的として、50歳以上の方には帯状疱疹ワクチン(シングリックス)の接種をお勧めしています。2025年度から特定の年齢の方(65歳の方、その他)を対象とした定期接種も始まりました。すでに帯状疱疹に罹患した方も、再発予防として、ワクチンの接種は可能です。

Access

アクセス

〒141-0021
東京都品川区上大崎2-17-2 JR目黒グリーンビル2F

電車でお越しの方

  • JR山手線「目黒駅」西口より 徒歩1分
  • 東京メトロ 南北線「目黒駅」正面口より 徒歩2分
  • 都営地下鉄 三田線「目黒駅」正面口より 徒歩2分
  • 東急 目黒線「目黒駅」正面口より 徒歩2分

お車でお越しの方

  • 近隣にコインパーキング有り