高周波を用いて神経に働きかけ、
痛みを長く抑えることを目指します。
高周波治療は、専用の針を用いて痛みに関わる神経の近くに高周波を加え、痛みの伝わり方を調整する治療です。神経ブロック注射のようにお薬を注入する方法とは異なり、神経そのものに働きかける点が特徴です。
神経ブロック注射で十分な効果が得られない場合や、効果をより長く保ちたい場合などに検討することがあります。治療が適しているかどうかは、痛みの部位や症状を診察したうえで判断し、方法をご提案します。
高周波治療の効果
benefit
痛みの伝わり方を整える
高周波を用いて、痛みに関わる神経の働きにアプローチします。お薬を注入する治療とは異なり、痛みの伝わり方を調整して症状の軽減を目指します。痛みが強い・長引く場合の選択肢として検討されます。
効果の持続を目指す
神経ブロック注射で一時的に改善しても、痛みが戻りやすい場合があります。高周波治療は、症状の状態に合わせて痛みを抑える効果を長く保つことを目的に行うことがあります。
治療の選択肢を広げる
痛みの部位や原因に応じて、高周波治療が適しているかを判断します。適応がはっきりすることで、次に行う治療や日常生活での工夫が整理しやすくなります。状態に応じて、注射やお薬、リハビリなどと組み合わせて進めます。
当院で扱う高周波治療
kind
神経根パルス高周波法(P-RF)
神経根パルス高周波法は、痛みに関わる神経の近くに針を進め、高周波を断続的(パルス状)に加える治療です。高周波を用いますが、神経を強く加熱して破壊する治療ではなく、神経の働きに影響を与えて痛みの伝わり方を調整することを目的としています。
高周波熱凝固法のように神経を変性させる方法とは異なり、神経の構造を保ったまま施術を行う点が特徴です。そのため、しびれや麻痺のリスクを抑えながら、痛みの軽減を目指す治療として用いられることがあります。
施術は、神経ブロック注射と同様に神経の近くに針を進めて行い、必要に応じてレントゲン透視で位置を確認しながら実施します。効果の現れ方や持続には個人差があり、症状や経過を見ながら治療方針を検討します。
この治療を検討する疾患と症状
高周波熱凝固法(RF)
局所麻酔薬を使う一般的な神経ブロック注射は、効果が長く続きにくいことがあります。そこで、ブロックの効果をできるだけ長く保つ方法として考えられたのが「高周波熱凝固法」です。
高周波熱凝固法も、神経ブロック注射と同様に、神経の近くに針を進めて行う治療です。針の先端から高周波の電流を流して熱を発生させ、神経を構成するたんぱく質を変性させて凝固させることで、神経の働きを抑えることを目指します。
通常の神経ブロック注射が「麻酔薬で神経の働きを一時的に弱める」のに対し、高周波熱凝固法は「変性した神経が再生するまで」効果が続くとされています。再生までの期間には個人差がありますが、数か月〜1〜2年程度とされることがあります。
この治療を検討する疾患と症状
高周波治療の比較
compare
| 神経根パルス高周波法(PRF) | 高周波熱凝固法(RF) | |
| 治療の考え方 | 神経を壊さずに整える | 神経を熱で遮断する |
| 主な目的 | 神経の過敏な状態を落ち着かせる | 痛みの信号そのものを止める |
| 対象となる痛み | 腕や脚に走る痛み・しびれ (放散痛・神経痛) |
腰や背中の局所的な痛み (動作で悪化する痛み) |
| 痛みの原因 | 神経根そのものの刺激・炎症 | 背骨の関節(椎間関節)由来の痛み |
| 神経への影響 | 神経を傷つけない | 痛みを伝える神経枝を変性させる |
| 効果の出方 | 数日〜数週間かけて徐々に和らぐことが多い | 比較的はっきり痛みが軽減することが多い |
| 効果の持続 | 数か月程度が目安 | 数か月〜1年以上続くことも |
| 安全性の特徴 | 腕や脚に走る痛み、しびれ | 適応を慎重に選ぶ必要がある |
| 向いているケース | まず神経の状態を整えたい場合 神経痛が主体の場合 原因がはっきりした慢性腰痛 |
関節由来の痛みが主体の場合 |
治療の流れ
flow
- 1
-
受付・問診
受付後、痛みの部位や症状(いつから/どんな時に強いか/しびれの有無など)を確認します。
お薬(特に血をサラサラにする薬)やアレルギー、既往歴がある方は事前にお知らせください。 - 2
-
診察・評価
医師が診察を行い、痛みの場所・広がり方・動きとの関係を確認します。
必要に応じて、これまでの検査結果(画像検査など)も参考にしながら、原因を推定します。 - 3
-
治療方針の説明
症状に合わせて、高周波治療が適しているかを判断します。
行う場合は、治療の方法、期待できる効果、注意点、考えられる副作用についてご説明し、同意をいただいたうえで進めます。
事前に麻酔による神経ブロックを行って、効果を確かめたうえで、後日改めて、高周波治療を行います。 - 4
-
高周波治療の施術
体位を整え、消毒を行って施術を行います。
症状や部位に応じて、神経の近くへ専用の針を進め、高周波を用いて痛みの伝わり方にアプローチします。 - 5
-
施術後の安静・経過観察
施術後は院内でしばらく安静にし、ふらつきやしびれの変化などがないか確認します。
帰宅後の過ごし方(運転・入浴・運動・飲酒など)についてもご案内します。 - 6
-
帰宅・次回のご相談
痛みの変化や日常生活での動きやすさを確認し、必要に応じて今後の治療方針をご提案します。
症状が強くなった場合や不安がある場合は、早めにご連絡ください。
施術後の注意点
caution
施術後は、施術部位の違和感やだるさ、ふらつきなどが一時的に出ることがあります。当日は無理をせず、できるだけゆっくりとお過ごしください。運転・入浴・運動・飲酒などについては、治療の内容や体調によって注意点が異なりますので、当日お伝えする説明を優先してください。
また、痛みが強く続く、しびれや脱力が強い、発熱や腫れがあるなど、気になる症状が出た場合は、早めにご連絡ください。
よくある質問
faq
- 高周波治療とはどんな治療ですか?
-
痛みに関わる神経の近くに専用の針を進め、高周波を用いて痛みの伝わり方にアプローチする治療です。症状や部位により、治療方法は異なります。
- 神経ブロック注射と何が違いますか?
-
神経ブロック注射はお薬を注入して痛みを和らげる治療です。一方、高周波治療は高周波を用いて神経に働きかけます。目的や適応は症状により異なるため、診察のうえでご提案します。
- どんなときに高周波治療を検討しますか?
-
神経ブロック注射で一時的に改善しても痛みが戻りやすい場合や、痛みが長引いて生活に支障がある場合などに検討することがあります。適応は診察で判断します。
- 施術は痛いですか?
-
針を刺すときにチクッとした痛みや、施術中に違和感を感じることがあります。痛みの感じ方には個人差がありますので、不安が強い場合は事前にご相談ください。
- 効果はいつ頃から出ますか?
-
施術後すぐに変化を感じる方もいれば、数日〜1〜2週間ほどかけて変化を感じる場合もあります。症状や治療方法によって異なります。
- 効果はどれくらい続きますか?
-
効果の持続は症状や部位、体調によってさまざまです。長く楽になる方もいれば、時間とともに痛みが戻る場合もあります。経過を確認しながら治療方針をご相談します。
- 何回くらい受ける必要がありますか?
-
一概には言えません。痛みの原因や経過、生活での困りごとを踏まえ、効果と安全性を見ながら回数やタイミングをご提案します。
- レントゲン透視(位置確認)は使いますか?
-
安全のため、必要に応じてレントゲン透視で針の位置を確認して行うことがあります。放射線が心配な方や妊娠の可能性がある方は、事前にお知らせください。
- 施術後、運転や入浴はできますか?
-
当日は、しびれ・だるさ・ふらつきなどが出ることがあります。運転や入浴、運動、飲酒などの注意点は治療内容や体調によって異なるため、当日お伝えする説明を優先してください。
- 副作用や合併症はありますか?
-
施術部位の痛みや内出血、一時的なしびれ、ふらつきなどが起こることがあります。まれに感染やアレルギー反応などの可能性もあります。気になる症状がある場合は早めにご連絡ください。
